こんにちは!岡部です。
今回は
「売れる絵って何だ?」
と言う話をしていこうと思います。
僕は大学時代に絵を売り始めたのですが、
よく教授には
「売れる絵が良い絵ではない」的な
文脈で小言を言われる事がありました。
元々何かしら絵の仕事で
食べていきたかったので
その頃から絵の販売や絵画教室をやる
ための勉強はしていました。
なので当然絵の販売もしなくては
いけませんでした。
しかしいざ絵を売るとなると
あまりいい目では見られなかったのです。
美術教育の場でそれは矛盾しとらんか?
と僕は思ったのですが、
これはまぁ置いておきましょう。
「絵を売る」という事をすると、
「売れる絵を自分を曲げて描いている」
という解釈をする人が一定数いるわけ
です。
しかし僕自身には
売れる絵を描こうという意識は
全くありません。
自分の描きたい絵を描いて
それが何かしら仕事に繋がって
生活できれば、としか考えていません。
しかし売れる絵なんてけしからん!
と言う人はこれが理解できないのです。
つまりどう言うことかと言うと、
絵が売れない人は
「自分の絵が売れないのは
売れるための絵を描いていないからだ。
自分は絵が売れる奴らと違って
芸術をやっているから仕方ないのだ」
こういう思考回路をしている事が
段々と分かっていったのです。
しかし歴史を紐解いてみると
どうでしょう?
かつて画家の王と呼ばれた
ルーベンスなんかは宮廷からどんどん
絵を注文されて素晴らしい傑作を
生み出し歴史に名を刻んでいます。
ほとんどの歴史に名を残した芸術家は
生前に評価され十分に作品を売って
います。
つまり「純粋に芸術をやったら
作品は売れない」は嘘なわけです。
時代が違うじゃないか!と言われる
かもしれませんが、
現代でも著名で名を残す芸術家は
当たり前のように作品を売っています。
そしてここが重要な部分で、
絵が売れる人をたくさん見てきましたが
皆自分の欲望に忠実に絵を描いています。
決して売るためだけにコレを描こう、
とは思っていないのです。
仮にそんな事をしても
自分の興味のないものを描いて
スキルが上がるのか?というと疑問です。
そして大衆に好まれそうな絵という
観点で言っても、
競合が数多くいるのでマーケティング的に
言えばそこに入って勝つのは至難の業
です。
もしそれができるのなら
それは尚天才と言えるでしょう。
「売れる絵を描けば自分でも簡単に
売れる」
と考えている人の思考が浅いのは
この点でも同じです。
多くの方はそのような才能はないので、
自分の描きたい絵を突き詰めて
スキルが上がって人から認められる
のだと思います。
つまり結論を言うと売れる絵というのは
自分の最も関心を持てる場所で
必死にスキルを上げて描いた絵だと
僕は思っています。
どんなに素朴な絵でも、
写真的な絵でも、ホラーな絵でも
ファンが出来ないジャンルはないですから。
では今回はここまで。
またお会いできると嬉しいです。