こんにちは!岡部です。
今回は、
「アクリル絵の具の透明色と不透明色を意識して
使おう!」
というテーマでお話しをしていきます。
意外と絵を描き始めた手の頃って
透明色と不透明色を区別せずにごっちゃに
使いがちですよね。
実際僕も高校生の頃はそうでした。
「なんで透明と不透明で分かれてんだろ?
意味あんのかな?」
くらいの感じでした。
絵の具のパッケージには透明度が
書いてあるんだけど使い分け方が分からない
という。
ただこれはイメージが持てるようになれば
非常に有効に使える部分です。
どちらかというと水彩とかよりは、
油彩に近い技法のイメージなのですが、
透明色が使えるとぐっと表現の幅が広がります。
具体的には大きく分けて3つの使い方が
出来ます。
それが、
・鮮やかにする
・暗くする
・色相を変化させる
この3つですね。
1つずつサクッと解説します。
アクリル絵の具、油絵具の透明技法①鮮やかにする
まず1つ目が「鮮やかにする」という使い方です。
透明色は鮮やかな色も多いです。
僕がよく使うのは青系のフタロブルーとか
ウルトラマリンとかですね。
フタロブルーは緑寄りで、
ウルトラマリンは赤寄りの青です。
こうした色は透明色として薄ーく重ねることで
鮮やかな発色を出すことができます。
下の層に白を混ぜた青などで描写しておいて、
その上に透明色の青を重ねる感じです。
例として青を出しましたが、
もちろん別の赤系や黄色系でも使えます。
昔の北方ルネサンスの時代に書かれた油彩画の
布の部分とかはこうした技法で鮮やかに
書かれていることが多いです。
アクリル絵の具、油絵具の透明技法②暗くする
次に「色を暗くする場合」の透明色の使い方ですね。
色を鮮やかにするような感じでも使える
透明色ですが、
色を暗く落とす時にも使えます。
サングラスのようなイメージです。
というより、
透明色を重ねるとかならず色は暗くなります。
色付きフィルムを重ねるようなイメージで
考えてもらえれば分かると思います。
少しでも色が付いていたら、
重ねると下の画像は暗くなりますよね。
この時に色味を抑えた無彩色の透明色を
重ねれば色味はほとんど変えずに暗くする
ことが出来るわけです。
もう少し暗くしたいな、という時の
調整に使えますね。
こうした技法はグレーズ技法と呼びますが、
明るいしたい場合は半透明の白を重ねることに
なります。
こっちはグレーズでは無くスカンブルと呼ぶ
ことが多いですね。
まぁ技法の名前は重要では無いですけどね。
アクリル絵の具、油絵具の透明技法③色相を変化させる
3つ目が「色相を変化させる」という使い方です。
色相を変化させるというのは、
黄色系の色→緑色に。とか、
赤系の色→紫に。とかそういうイメージです。
例えば黄色い台紙の上に青い透明フィルムを
重ねると、
緑色に見えますよね。
この原理と全く同じです。
透明フィルムのように透明色の絵の具を
重ねることで、
色味が変化するんですね。
なので絵の中で少しだけ色味に変化を付けたいな、
みたいな時に、
非常に使いやすい技法になります。
アクリル絵の具、油絵具の絵画技法は使いながら覚える
という感じで3つほど透明色の技法を
お話ししましたが、
こうした技法は頭で覚えるというよりは
使いながら覚えていかなと使えるように
なりません。
実際使ってみると難しかったり、
逆にこういうことにも使えるのでは?
みたいな仮説も出てきたりします。
なので、頭でっかちに考えすぎず
実際に手を動かしながらやっていけると
良いですね!
では今回はここまで。
良い週末をお過ごしください。
またお会いできると嬉しいです。