こんにちは!岡部です。
今回は
「油絵風に描くアクリル画技法」という
テーマでお話ししていこうと思います。
まず前提としてなぜアクリル画技法で
油絵技法を再現するのか?
という話からしていきます。
油絵は以前も少しお話しした事が
ありますが、
技法材料的に制約が多く扱いを
間違えると亀裂や黄変が起こります。
巨匠の絵でもほぼ起こる現象なので、
どれだけ正しく意識しても起こるものだと
思った方がいいのかもしれません。
そうした時にこうした不具合を
起こさずに、
同じような技法を使えれば非常に
メリットがありますよね。
それを可能にするのがアクリル画技法
だったりします。
今回は2つの油絵具の技法を
アクリルで表現する方法を紹介します。
①薄塗り技法
②厚塗り技法
この2つですね。
①薄塗り技法
まず1つめが薄塗り技法です。
薄塗りの技法はグレーズ技法などを
使っていく方法です。
透明色や不透明色を薄く重ねて
重層化していき、
複雑な色味やトーンをだしていく方法
ですね。
北方ルネサンスの時代はこうした
薄塗りの表現が非常に多く
繊細で緻密な描写が行われていました。
こうした表現もアクリルであれば
亀裂や黄変を起こさずに使っていく事が
できます。
この技法を行っていく際のコツは
絵の具の層を薄いレイヤーとして
考えていく事です。
例えば青系の色を置いた上から
黄色系の透明色を乗せていくと
緑色の見え方に変化します。
つまり最終的な完成イメージを
きちんと作っておいてから、
そこにたどり着くように1つ1つの
絵の具層を重ねていくわけです。
難しく感じるかもしれませんが、
実際に絵の具を触っていくと
感覚的に覚えていく事ができます。
②厚塗り技法
2つ目は厚塗り技法ですね。
印象派などが人気の日本では
厚塗りの絵の方が油絵のイメージに
近いかもしれませんね。
厚く絵の具をキャンバスに置いていく事で
迫力のある絵肌を作る事が出来ます。
コツとしてはメディウムなどを
上手く使っていくなどの工夫があります。
メディウムは絵の具の性質を
変えてくれる便利な素材です。
例えばジェルメディウムという
メディウムは、
絵の具の透明度を上げて硬くしてくれます。
そのままアクリル絵の具を厚く乗せると
乾燥時に体積が減ってしまいますが、
このメディウムを使うと厚く盛ることが
できます。
こうした技法には欠かせない材料
だったりします。
こうした素材も是非試してみてください。
色々実験していくと楽しいと思いますよ。
まとめ
さて今回は
「油絵風に描くアクリル画技法」
というテーマでお話ししてきました。
堅牢性、安全性の高いアクリル絵の具で
古典的な技法を使っていく事が
できれば、
さらに表現の幅や自由度が上がっていく
はずです。
是非チャレンジしてみてください!
では今回はここまで。
また明日お会いできると嬉しいです。